2000年1月28日/完成・帰還
 ショップから電話がありました。工事が一応終了し、お願いしていたタイヤ交換のためこれから動かすとのことです。問題なければ今日中に引き取れるということで、夜になってからエスティマで向かいました。ガソリンがちょっと心配な量でしたが、気が焦って「燃料などは片道分あれば充分ぢゃ」と取りあえず出発しました。ところが高速の途中で燃料警告灯が点灯してしまい、免許の減点がいやなので途中のICで降りましたがGSが閉まってます(' ';。

 スキー場へ行けば何とかなるだろうと冷や汗をかきながら走りました。ホテルのロビーで尋ねたところ開いているGSはないとの厳しいお言葉(' ';;。JAFを呼ぶしかないと言われましたが、遅れる旨Bさんに電話したらガソリンを積んで迎えに来てくれました(どうもありがとうございましたm(_ _)m)。

 ショップに到着すると生き返った愛しのカレラ4が待っていました。配管も全て終わりマフラーもきれいに2本出しになってます。

 この半年間は悶々とした毎日でしたが、やっと運転できる日が来ました。コーヒーをご馳走になった後、シートに座ってイグニッションを捻ると何よりも懐かしさで一杯です。エンジンの音轟々と帰宅の途につきました。

 走り出して回転が上がると音のレベルは前のエンジンの比ではなく迫力があります。公道上で平均より遅い人の車を先導するので全開でぶっ飛ばすというわけにはいかず、車の流れよりも遅いスピードで巡航することになりましたが、時々加速・減速を繰り返し実力を確かめました。3000回転位のトルクは明らかに太くなっています。加速すると後が沈む感覚はとても久しぶりのような気がします。この車を買った時はこうだったよな、というかすかな記憶が蘇りました。やはり前のエンジンは徐々にでもかなりのダメージを受けていたんだと思います。

 高速を降りてからはストレスを発散するように鬼妻を引き離してエンジンをぶん回しました。ノーマルタイヤのままであることを忘れていましたが、所々路面凍結もあったようです。近所迷惑かもしれないポルシェサウンドを響かせながら懐かしのガレージに収めました。

 今回の事態は事故以外でのポルシェの修理としては最悪の状況だったと思います。選択肢として、(1)手放してしまう、(2)個体のオリジナルエンジンを尊重して直す、(3)エンジンを換装する、の3つがありました。(1)は問題外として(2)と(3)の費用があまり変わらない状況で、オリジナルに手を加えることに非常に悩みましたが、(3)が一番早いということなので、安くて程度の良いエンジンが見つかればそれに換えるということにしました。しかしそれだけの費用をかけても現状復帰になるだけであることと、見つかった一番安いエンジンが993ヴァリオラムのものだったので、冒険になりますが可能ならばこれを使おうと考えました。エンジンを探して解体屋に電話しまくっていた時、あるショップのオヤジに「車にそんなことはするもんじゃない」と言われましたが、最後の空冷エンジンを積んだ最後のカエル顔911で四駆というのが自分にとって最高の911になるという夢でもありました。ショップのBさんには大変なご苦労をおかけしましたが、お陰様で何とか形にしていただきました。Bさんにもしもう一回やるとしたらどうかと尋ねましたが、「次にやるとすれば早いですよ」ということでしたので、同じような事態に陥った方がいたら相談されてはいかがでしょうか。





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